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 ▼ ポール・トーマス・アンダーソン『マグノリア』    (99 米)


 屋上から飛び降り自殺したところが、飛び降りたところの3階下には自分の家があり、ちょうど家の窓の外を落下のその瞬間、父親と母親が毎度毎度のけんかで、母親は父親にライフルをつきつけ、どかぁ〜〜んと、発砲。このけんかにはいつも母親がライフルを持ちだして危険なので、弾はつめてなかったのだけれど、たまたま、飛び降りた息子が2,3日前に、いい加減、決着つけさせてやれとこっそり弾をつめていたのだった。母親が父親に向けて撃った弾丸は当然のことながら当たらずに窓の外へ飛びだした。そして、飛び降りた息子に見事、命中。まだ落下中で存命中の息子を見事一撃であの世送り。ところが、その飛び降り自殺をした真下の地点には、その建物の工事のために防御ネットが張られていて、その飛び降りた息子を無事受け止めるはずであったのだけれど、なんせネットに無事落下したときにはもう死んでいたという、あんびりーばぶぅな話から始まって、最後の最後には、人が降ってくるのでなくて、カエルが降ってくるという、どう考えてもあんびりーばぶぅな顛末で、しかしこれは笑えないのであった。まぁほとんどすべての人間の存在が偶然の偶然の偶然のその何乗もの累乗の積み重ねでしかならなくて、そのごくごくわずかな、ごくわずかな確率、そう、降水確率というのはchanceなのだ、の確率で出会ったんだから、もっともっと愛し合おうよぉ。と一気の3時間。
CinemaScape  ★★★☆



2001年09月09日(日)
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