nikki-site 雑文速報
 あいうえお順INDEX 



 ▼ パトリス・ルコント『橋の上の娘』  (99 仏)

 話のプロットとしてはとっても単純。なのにこのぞくぞく感、緊張感はなんなんだ。つい小難しく「死とエロスとは隣り合わせのものだ」などと澁澤先生のようなことは言ってしまうけど、ルコントはずばっと描ききってしまってるのはさすが。
 とくにあの停車場のシーンはセックスそのもの。性交を直接描かないで、性交以上のエロさ。それと、光と影、いや影と光だ、あれは。悲しい、寂しい、とかという感情ではなくて、ぐっとこみ上がってくるものがあるね。あんなふうに影と光を操ってこそ映画なんじゃないかと思ってしまう。
 カラー版、モノクロ版ともに甲乙つけがたいけど、モノクロのほうがより濃いような気がするのはボクの趣味だからかも。でもカラー版も捨てがたい、きれいだよなぁ・・ためいき...
Cinema Scape ★★★★★


をっと、書き忘れてた、肝心なこと。ナイフ投げの芸なんだけど、毎回必ずすっとかすって血が滲むんだよね。それにバンドエイドを貼るというのがボクはすごく好き。


2001年09月15日(土)
 ≪   ≫   NEW   INDEX   MAIL   HOME 


My追加