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 ▼ 坂本順治監督『顔』 (99 日)

 藤山直美主演『顔』って聞いただけで想像つくでしょ。その『顔』は美人顔ってもんじゃない。同性であっても決して「友達にはしたくない」タイプのブス(あ、言っちゃったぁ(^_^ゞ いいんかなぁ)
 妹役がこれまった牧瀬里穂なんだから、姉妹でこんなに不公平があっていいものか。どれくらいブスかというと、靴も履かずに家を飛びだして、兵庫県は尼崎から長野県立ヶ花(長野市のまだ向こう)まで行ってしまう、ほんとこういうブスは「友達にはしたくない」と、よくもここまでブスに描けたなというくらい、あ、ボクが「ブス、ブス」って書いてんじゃなくて、監督だよ、監督、坂本順治監督がブスに描いてんだよ。
 「自転車乗れるのと泳げるようになりたかったなぁ」と、深夜の自転車特訓、ご苦労様、岸辺一徳殿、そのかいあって、自転車でブスの顔面激突、さらには身体もおもっくそ打ち付けて「身体も腫れましてん」・・・をい、そこまでまださらにブスにするかと。
 なんだかんだって、ボクも好き勝手書いてるなぁ(笑) 
 えっとですね、映画の流れとしては、70年代日活ロマンポルノ文芸路線のノリ、ってなんじゃい、それ? 映像自体は暗ぁ〜いですよ。最近のパッパラパー的映画からするとサントラなんぞなくてひたすら暗い。わざと露光不足にさせて影をつくってしまうなんてまさにそれでしょ。ラストでお祭りシーンなんてもってくるのもどんぴしゃその作法ですよね。だからどうなんだいって、だからボクは安心して見ることができました。
 だけど、どんどん藤山直美の『顔』が輝いてくる(あいかわらずブスですが) あの『顔』のつくりようってのはもう天分を越えた天才でしょ。もはや「藤山寛美の娘」なんて肩書きはいらないです。そのタイトル通り、直美の『顔』を見るために創られた映画だと断言しておきましょう。
「もしも月が西から昇ったら」とウミガメは泳いでいきました。
 さらばジャ!
★★★★





2001年09月17日(月)
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