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■ ▼ 塚本晋也 『東京フィスト』 (95 海獣シアター)
思うに、東宝洋画系というメジャーの中での作品ということで、言わなくてもいいこと、言わずに済ませられたことまで表に出してこなければならなかったんじゃないかと。(まごれびゅ09/30) と、もやもやしたままで終わってしまった『双生児』。この監督、こんなもんじゃないはず、と思った通り、この『東京フィスト』は『双生児』の数倍おもろい! 手放しでおもしろい! ン〜、もう最高!! 実の兄弟で、女の取りあいやって、殴り合いやってんだもんねぇ。いけてるっ!の極致でしょ。 まずは藤井かほり、『双生児』のリョウといい、塚本監督はこういう女が好みなんでしょ。で、なっといっても「舐めるなよ」 これでしょぉぉー。それで目だけで演技やっちゃうんだよね。 あ、そうそう冒頭のボクシングジムのシーンなんて、つかこうへいの舞台を彷彿させていいよぉ。もういっぺん真ん中あたりにもジム全体でばしっばしっのシーンあったかな。ボクシングというたら、『ロッキー』かもしれないけど(寺山の『ボクサー』見てないから)、『ロッキー』なんて屁みたいなもんだって。『ロッキー』とはまったくテーマが違うけど。肉体そのもの―この映画のテーマであるわけ―が顕在化してる。ぶっとぶ血反吐、ぶっ壊れてしまう顔面、もうもうたまんなくいいのだ。をい、いつからスプラッター趣味になったんだ(-.-;) あ、でもね、カンヌだかどこだったかで問題になった残酷すぎるっていうのは、あそこまでやってくれたら、ちょっとお笑いだね。そのお笑いになるまでやってしまってくれてるから救われるようなところもあるわけ。しかし竹中直人、エエとこ取りしすぎ〜(笑) 『双生児』ではアンバーに染め上げてたんだけど、『東京フィスト』では映像処理の段階で青の単色にしてしまってる。そこいらで色をいじくってるのが、これまたドンピシャで、東京の硬質な風景をより研ぎ澄ましてる。 と、いうわけで、ちょっと塚本晋也にはまってしまいそう。
2001年10月19日(金)
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