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■ ▼ きうちかずひろ『共犯者』 (99 東映)
久しぶりに邦画のどかっ、ばぎゅ〜んっ路線。
実は『アヌトパンナ・アニルッダ』の八重子さんのお薦め。数日前に同じきうち監督の『鉄と鉛』おもしろそうだなあと言ったところ、まごさんなら『共犯者』のほうが好きかもしれない、と返ってきた。
なんでわかるん？ ボク、隠れたKYON2フリークって（ほどでもないけど）、『ボクの女に手を出すな』理由もなくなんか好きだったなぁ。で、八重子さんはこの『共犯者』で小泉今日子見直したと言うてたけど、ボクの場合は見直すもなんも
蕎麦屋で最初に小泉今日子が出てきたとき、恥ずかしながら、小泉今日子だとは気がつきませんでした。あ、あれ、KYON2、ゑ、あ、やっぱりKYON2だと。思いきりむっさく作ってあったんよね。オトナになったねぇ。
それでもしっかり、元バカ亭主の目の前で、ばきゅんばきゅんばきゅんと北村一輝をやっちゃうところ、もう胸キュン、いや彼女の場合は、胸キョンですね。かっちょいい。この落差がたまらないです。
それとね、公園で足を洗ってるシーンあったでしょ。もういっちょ、ラストの対決シーンで靴の音を消すため、いや、そうじゃないな、あれは死ぬ覚悟だったのだ、飛び込み自殺する人間が靴をそろえるように、「安いのでエエんじゃ」という女物のつっかけをそろえるシーンね。そこでKYON2の足がぐっと引っ張ってんだよね。きうち、おぬしなかなかやるなぁ。KYON2の足に思わずフェチってしまうじゃないですか。
しかしですねぇ、ラスト、あっさり殺されてしまって、それっきり。もう少しKYON2見せてくれたってエエじゃないの。
で、このKYON2に撃ち殺される北村一輝がエエんだよねぇ。あのブチ切れようとかさ。この映画のサイドのピカ１でしょ。
さて問題はやっぱり、内田裕也。あれはやめて欲しかった。KYON2のラストがどうして裕也にすっと手を触られただけでバタンなんだ。これは映画の良い悪いに関係なく許せんぞ。それもね、いつもの裕也だったら許せるんだけど、この『共犯者』での裕也に限って許せんのだ。ファッキン裕也だぜ、まったく。カメラががんがん行って、それに大沢樹生（ほとんどセリフなし）がまともに行って、せっかく来てるところに、裕也が出てきてぶち壊し。あれじゃあ漫画でしょ、って、あ、元々きうち監督というのは劇画屋さんなのだった。『ビー･バップ･ハイスクール』やってんじゃないんだからさ、あれはないよなぁ。裕也は裕也で他にもうちょっと使いようってもんがあると思うな。ジャン･レノ連れてこいとは言わないから。芸なんて臭くてもいいの。わけのわからん売れとらん俳優でもえじゃないの。裕也だからって作ろうと意識しすぎて逆にぶち壊したとしか思えないんだけど。
あ、竹中直人ですか。それなりです。いなかったら成り立ってないです。
★★★
2001年11月22日(木)
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