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 ▼ クロード・ジディ『アルレット』 (97 仏)


 ヒロイン・アルレット役のジョジアーヌ・バラスコというフランスの女優は全く知らなかったんだけれど、AMGで《Josiane Balasko》で検索かけてみるとずらっと出てくる。フランスではけっこう名の通った女優みたい。日本でいうと樹木希林といったところか。実際、樹木希林を置き換えてみると、容易に想像つくかもしれない。
 フランスのどっかの田舎のモーテルでウェートレスをするおばさんがアルレット。当然のことながら、恋愛経験なんてあるわけない。自分が恋い焦がれることはあっても誰も結婚相手になど考えない。彼女も知らないところで死にかけのオヤジがいて、莫大な遺産を残そうとしている事実をどこからか嗅ぎつけたギャングが、クリストファー・ランバートを使って、その遺産をぶんどる計画を立てる。そんな謀略があるとは知らないアルレットは。。。。
 と、いうたら、もうだいたい話の筋は読めるでしょ。それだけ。これといってすごいというわけでもなくて、あくまでB級のおもしろさ。いきなり、アルレットが金玉クラッシュをやってのけるところから度肝を抜かれる。いくら樹木希林でもやらないよねぇ。
 はい、そこで樹木希林がラブラブに舞い上がってしまう役回りを想像しましょう。そしてそれを暴アップさせてみたのがアルレット。もうしっちゃかめっちゃかになっていくのは火を見るより明らか。
 ところがこのバラスコと樹木希林との違いは、コメディーでありながら、なんとラブ・ロマンスになってしまってるところ。いや、ある意味、まじラブ・ロマンスですよ。これは。モーテルのおばちゃんがどんどこ「美しく」なって行くのだもん(あくまで「 」つきです)。そしてついにパンクロッカーにまでなってしまって(笑)、樹木希林にとうてい真似の出来ない半ケツドレスでおけつぷりぷりで歩いてしまうんだもん。これには降参してしまう。うわ、見てはいけないもの見たぁ(^_^ゞ
 かのマリアンネ・ゼーゲブレヒトとタイマン勝負できるのこのバラスコをおいて他にないんじゃないか。樹木希林では圧倒的に格が違いすぎる。こういうキャラって日本にはおらんなぁ。育たなんのだろうな。
 バラスコはフランスではかなりのキャリアの持ち主で、脚本にも一枚かんで、さらにはクリストファー・ランバートを自らご指名したらしい。指名されたほうも迷惑な話だろうけれど(笑) ベッド・ミドラーほど知ってたらもっと楽しめたんだろうけど。。。。

Arlette
監督 クロード・ジディ
脚本 クロード・ジディ / ジョジアーヌ・バラスコ
出演 ジョジアーヌ・バラスコ / クリストファー・ランバート / エンニオ・ファンタスティキーニ / ジャン・マリー・ビガール
★★★




2002年01月17日(木)
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