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 ▼ アラン・J・パクラ『推定無罪』  (90 米)


 たまにはこういうアッパッパァ〜なのもいいでしょ(笑) 何より息抜きになる。を、W.T.C. まだ聳えたっとるなぁとか。
 別にそれ以上のものはなんもないよなぁ。映画にする必要もなくて、ひたすら本で読んでれば済む。ボクは読みませんけれど(笑) と、いうことは、短時間に最小のエネルギーで楽しめるのだから、それもまた良し、良い。
 スコット・トゥローの同名の原作で、BOOKOFFなんかでも結構100円で見かけたかなぁ。どこまで原作と異なるのか、読んでない(読むはずない)からわからんけど、想像するに大筋としては、原作のまんまでしょ。そうすると、120分程度によく収められてるなという印象。退屈させないしね。バカみたいなこけ威しもないしね、非常に淡々としてる、そういう意味で嫌いじゃないな。特にボクは、ハリソン・フォードに別になにを期待するわけでもないしね、そつなくていいんじゃない。
 結局、これとて、非常によくできた火曜サスペンス劇場の域から出なくて(なんてのたまうと猛反発くらうだろうけれど(笑))、火曜サスペンスとの差はなんかというと、金のかかりかたぐらいか。別にこの『推定無罪』が金がかかってるなぁと感心するようなこともなくて、これもそつなくかっちりと出来てるという程度。
 枝葉とったら、最後にハリソン・フォードの妻のボニー・ベデリアが、とつとつと告白してくれる通りで、だから火曜サスペンスだってぇーの。それだったらそれでこの夫婦の間のもっとどろっとしたものが描かれてたらもっとおもしろいんだけれど、120分の制約からすると無理でしょ。
 アラ探しと言えば、どうして犯行の凶器というのが、最後まで浮上しなかったのかということ。それって犯罪捜査の常識なんだけれど、それは結末まで引っ張っていくためにはどうしても目をつぶらなければならないというのが辛いところ。その分、法定劇において、原告・被告の対立構造、元検事が被告になって立場が逆転するという、さらには判事までを巻き込むことで、目を逸らせているというたらアレか(笑) そっちに重点が置かれてたのね、そういうた方がいいですね(笑) うん、こうした構造はおもしろいね。
 あえて、言うなら、最後まで凶器を伏せておいたのは、これにて一件落着したあとでも、ハリソン・フォードが一生「凶器」を隠蔽し続けなければならない運命を抱ええてしまったということにつながる。身から出た錆とはこのこと。
 結局、映画としての面白さじゃなかったというのが辛いところ。

 ところで「推定無罪」というのは、「疑わしきは罰せず」どころか、原告(検事)側が有罪を立証できない限り無罪だという原則で、無罪が推定されるというのとはちょっと違う?


Presumed Innocent
監督 アラン・J・パクラ
出演 ハリソン・フォード / ブライアン・デネヒー / ラウル・ジュリア / ボニー・ベデリア / グレタ・スカッキ
★★★




2002年01月20日(日)
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