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■ ▼ ジョイス・シャルマン・ブニュエル『サルサ!』(99 仏・スペイン)
強烈に脳天気! それがラテンの血。文句ないです。おもろい。それでいてラテンの泣きも入って。 『ブエナ・ビスタ〜』にしたって、『黒猫・白猫』にしたって、結局のところボクの場合はP-FUNKに行き着いてしまうんだけど、この『サルサ!』見てても、を〜っ、P-FUNK!!!なわけであります。P-FUNK、P-FUNKと喚いとるけど、何じゃいなって人はこの際、ここ見て勉強しましょう! ってうちの本家ですが(笑) バンド(グルーポ・シエラ・マエストラ メンバーもそのまま出演)のね、ボーカルの小さいおっさん、上の写真ではレミ(ヴァンサン・ルクール)のすぐ後ろに写ってるおっさん、これ、中盤のテーブルを囲んで歌い出すところでも、ここもすごく好き、渋いソロ聞かせてくれる。このおっさん、すごくブギー(P-FUNKのメンバー)に似てる。しぐさとかもそっくりなんだよ。メンバーのしっちゃかめっちゃかさなんて見てると、ラテンの血以前にブラックの血なんだね。それを見てるだけで楽しくて仕方がなかった。 それに加えて、爺ちゃん バレート(エステバン・ソクラテス・コバス・プエンテ)、婆ちゃん レティ(カトリーヌ・サミー)が渋いのなんの。ラストで二人が踊るところなんて鳥肌モン。婆ちゃんがナタリー(クリスティアンヌ・グゥ)と踊るところもうごくいいなぁ。銀の皿をおいてね。何ていうセリフだったかな、全てを捨て去っても踊りだけは残る。辛いことは踊りで忘れてしまえる。うんうん。きのうの『ザ・ハリケーン』の「でも白人は踊りが下手だ」の全く逆で、ブラックの踊り見てたら、ソウル・トレインだろうが、サルサだろうが、ゴーゴーだろうが、それだけでボクは満足ね。ちなみにボクはレミと同じように、いやもっと下手ですが(自爆) 当然のことながら終わったあとにはしっかり踊ってる人。。。。すいません、もう50です。でもこれ見てたら年なんか関係ないってのがよくわかるでしょ。はじめの方で爺ちゃん一人で踊ってるところが何ともいえぬ哀愁なんだよ。バリバリのサルサダンスも魅力だろうけれど、年寄りまで踊ってしまうサルサというのは凄い!
話としてはけっこうベタだけれど、それでもしっかりヒネリはあって、アッと言わされるんだから(これはさすがに秘密。切ないよぉ)。 ああ、そうそう、「おまえはヴァニーユ(バニラ)だ、サルサはショコラートでなければダメだ」っていうフェリペ(アレクシ・バルデス)のセリフもいいね。そういわれてサルサに憧れるあまり黒くなろうと、日サロに通うレミ。これもわかる、わかる。10年ほど前にブラックになりたくてがんがん焼きまくってたのは誰だ(自爆) そのレミに対して、ナタリーははじめフランス娘でしかなかったのが、突如クバーナの血に目覚め、どんどんクバーナになってく。最後には完全にそうにしか見えなかったよ。 ちなみにサルサ、それから中で何度も聞かれる「ソン」というのはどちらも英語のsourse。ごちゃごちゃ言うな。オレは乗り乗りだぜい。
Le Petit Voleur 監督 ジョイス・シャルマン・ブニュエル 脚本 ジョイス・シャルマン・ブニュエル、ジャン・クロード・カリエール 音楽 グルーポ・シエラ・マエストラ/ ジャン・マリ・セニア/ユリ・ブエナヴェントゥーラ 主演 ヴァンサン・ルクール / クリスティアンヌ・グゥ /カトリーヌ・サミー / ミシェル・オーモン / ロラン・ブランシュ / アレクシ・バルデス / エリザ・マイヨ
★★★★★
2002年02月15日(金)
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