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 ▼ ペドロ・アルモドバル『アタメ 私をしばって!』 (90 スペイン)


 大好きアルモドバル監督による、暴行・拉致・監禁・緊縛・馴致もの。ぎゃはははは、縄師にちゃんと濡木痴夢男を特別に連れてこんかいな。あの縛りは満足できまひぇん! ちゃんと麻縄を使えよって、あんた何か勘違いしとりまんねん。アルモドバルったら『オール・アバウト・マイ・マザー』でしょうが、文芸路線でしょうが、って、んでも、やっぱりこのスカッと抜けたような、それでいてネッチリしたスペインの空気はほんと好きでんなぁ。最初に断っておきますが、
決してSMモンではありません、あしからず。
 はい、たしかに、この話をVシネマでやっててもエエんですね。まさに《暴行・拉致・監禁・緊縛・馴致》で、「オレは一気にオマエを犯すようなことはしない」「オマエからカラダを開いてくるまでベッドで横に寝てオナニーしてやるぞ」 あっ(゜o゜) 意訳しすぎでしょうか? でもそれに近いことしっかり言うとりますよ。そしてついには、ビクトリア・アブリルをして「抱いて」「アタメ!(私をしばって)」と言わしめるなんたぁ、憎いねぇ、このあんちくしょー・バンデラス、じゃなかった、アントニオ・バンデラス。

 この『アタメ!』に限らず、とにかくポップだよねぇ。と、急に話題が変わるのですが、色使いが渋いってんじゃなくて、ポップに鮮やか。この色使いというのは、とうてい日本人には真似ができそうにないくらい。とくに前半での赤の使い方にはうっとりさせられる。『オール・アバウト〜』でも赤の使い方がぬきんでてたのだけれど、あっちは渋さが出てきてるのに、この『アタメ!』の赤はとにかく鮮やか。もうばっちり! 後半ではその赤もちょっと控えめなんだけれど、ペペの部屋の窓だとか、扉の色だとか、その色使いを見るだけでも価値がありますです。あ〜はいぃ。
 そして、これは純愛映画です!
 って、いまさら(^_^ゞ いやそうなんだって、ほれ、あたしを縛りつけといて!って、SM趣味でほんとに縄で縛るんじゃなくて、精神的に縛ってなどと言うたりもするでしょ。どっちかというとそっちに近い。この二人の雰囲気ってのかな、すごくいい。ただちょっと、ひとつの事件によって、変わってしまったというのはあまりに唐突すぎないかという気もするんだけどね。
 かのマドンナが一番会いたいのはビクトリア・アブリルと言ったとか。そうフェロモンぶんぶんって感じでもなくて、ボクの好みのタイプ。もうあの入浴シーンがたまりませんって。

Atame!
監督・脚本 ペドロ・アルモドバル
撮影 ホセ・ルイス・アルカイネ
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演 ビクトリア・アブリル / アントニオ・バンデラス / ロレス・レオン / フランシスコ・ラバル
★★★★




2002年04月13日(土)
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