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 ▼ ビルジニ・テブネ『ガーターベルトの夜』 (1984 仏)

 『エリザとエリック』 (1987)、『サム・サフィ』 (1992)のヴィルジニー・テヴネの監督第1作。だから瑞々しくていいってわけでもないんだけどね、いろんなシーンで稚拙なところが目立ったりする。でもやっぱり瑞々しさが勝ってしまうから不思議。
 冒頭でジュザベルが「セックスに関する意識調査」のバイトで、「週に何回?」だとかつぎつぎと男に尋ねるんだけれど、つまらないと言えばつまらないんだけど、どことなくおもしろくて声を出して笑ってしまってる。
 淫乱というわけでもなくて、セックスに関してすすんだ女の子イザベルが、おぼこい男の子アリエルを夜のフーゾクに導いていく、リードしていく。このあたかも姉弟という関係はつぎの『エリザとエリック』に引き継がれていく。そのプロトタイプと言ってもいいくらいの映画。女流監督テブネにとっては、この女が男をリードしていくというのは不可欠なことなんでしょう。あ、そうそう、このメインの二人、ジュザベルとアリエル、ジュザベル・カルピとアリエル・ジュネで実名で出演してる。こういうのもいまさらって感じがするんだよね。
 話は余談になりますが、カナダのバンクーバーに行ったときのこと、深夜に入った映画館で、おっさんが金もらって男をしゃぶってるのに出くわしたことがある。いままさにしゃぶってもらってる男の後ろにも何人か列をつくって並んでたから、それはそれで商売になってるんでしょ。経験のためにボクもおっさんにしゃぶってもらえばよかったかな(^_^ゞ 日本人からすると、いまいちこういうゲイ・カルチャーってのはわかいにくいんだけれど、フランスあたりではけっこう一般化されてんだろうな。いまとなってはいまさらホモセクシャルに目覚めるのもなぁ。。。。
 1時間半弱の比較的短い映画であるのに、半分以上がパリのフーゾクで占められている。モンテニューの森の夜ってあんなんかよぉ。というあたりはきっと寺山なんかからも影響されてるふしがある。で、話のほとんどがセックスについてで、彼らとのセックス感がずいぶんちがうためなのか、ラスト近くはかなりだれてしまった。だからどうなんだ?って感じ。これは『エリザとエリック』でも似たりよったり。悪くはないんだけどねぇ、エロくないんだよ、セックスだというのにゾクゾクしてこないんだよねぇ。
 ふわーっとした映像感覚がよかったりもする。それとなによりもラストの1シーンがおシャレっぽくていいな。


LA NUIT PORTE JARRETELLES
監督・脚本 ヴィルジニー・テヴネ
撮影 アラン・ラスファルグ
音楽 ミカド
出演 ジュザベル・カルピ / アリエル・ジュネ / キャロリーヌ・ローブ / ジャック・ドゥ・ガンズブール
★★★



2002年07月05日(金)
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