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 ▼ 神代辰巳『鍵』(1974 日)


  「エロじじい、エロばばぁ」

 ロマンポルノっていうと、宮下順子、片桐夕子、山科ゆり、田中真理、風祭ゆき。。。。ってところでしょ。個人的には志摩いずみ好きなんだけど。それで、最近のAVの傾向からすると、もう少しお姉さんってところなのね。そして、最近どういうわけか、熟女ってのが流行ってんだね。マザコン男用なのか(^◇^;) 上の女優陣にくらべてもうちと、熟してきてるのが忘れちゃいけない団地妻=白川和子、さらにSMヒロイン=谷ナオミ。。。。ところがです、絵沢萌子、荒砂ゆきとなると、完全に熟女。上に挙げた女優さんや、ほかにぱっと出てくる女優さんたちからすると、まさに一線を画してるわけで、まさに威風堂々たる熟女なわけ。
 ロマンポルノ全盛時に、ボクは熟専だったわけでなく、いまだに熟々より、硬い乳のほうが好きなんですが(^◇^;)、だから絵沢萌子、荒砂ゆきってところはノーサンキューだったわけ。それがボク個人に限ったことでない証拠に、にっかつロマンポルノ全作品リストでチェックしてみると、この二人が番張ってる作品というのはほとんどない。絵沢萌子は神代辰巳『濡れた唇』、大和屋竺『愛欲に罠』の2本だけ。荒砂ゆきはなんとこの『鍵』だけ。ある程度、そうだと思ってたけど、そんなにも少ないか。しかも神代がそのうち2本。そんな二人なのに、意外とすっと思いだせるのは、ロマンポルノになくてはならないバイプレーヤーだったんすよねぇ、この二人。バイプレーヤーったって、そこはロマンポルノだからしっかり脱いで、ぬっちょりからんでくれてたんだけど、こっちはそんなの見に行ってはおりませぬ。風祭ゆきのきっとした顔が襲われて泣きの顔になるのを。。。。をい
 をを〜っと、いま日本映画データベースで調べたら、荒砂ゆきって日活じゃないのか(-.-;) じゃ、なんでこんなに強烈に印象に残ってたんだ?意外とあんまり出てないねぇ。やっぱり若松孝二『天使の恍惚』? 
 なんか前置きが長なってかんにん、本編はぐっとはしょります。
    「そうしなさい」
 〜(#ToT)アウ! これ、このれびゅの落ちにとっといたのに。
 えーっとですね、この『鍵』 やっぱり神代・姫田のコンビにつきるわけ。確かに、原作が原作だけに川島なお美なんて超役不足が見え透いていて、見る気も起こらない。写真集だけは見たがね。京マチ子は見てないから何とも言えないけど、作られた時代が時代なだけに、それに京マチ子だから脱いでるわきゃないよな。ズっパリ脱がないと『鍵』にはならないと思う。それで、松尾嘉代の『鍵』は、「文芸作品なら許せてもピンク映画となると許されなかったのだろうか」という印象がきつかった。「谷崎潤一郎原作『鍵』を下敷きにしたピンク映画としてほしかった」という願望が、この神代の『鍵』では十分達成されてるなと思う。上の長ったらしい前置きでくだくだと書いたように、荒砂ゆきの貫録勝ち。へっ、この女、これだけ演技できたのって思ったよ。かなりインパクトきついです。ただね、やっぱり、そこは荒砂なわけで、きつい言い方をすれば、彼女の顔は上品じゃないんだよねぇ。だから谷崎の『鍵』となると無理がある。閨房シーンではばっちりでも、閨房以外ではちょっとしんどい。閨房と閨房以外での落差、そんなところのえっち臭さがたまらないのに。そこんところを、観世栄夫や河原崎健三で締めようとするのはわかるけれど、やっぱりこの話は女優に目が行ってしまうよね。敏子役の渡辺督子にしたって『讃歌』での春琴の摩訶不思議さがなくて、ひとり妙な京弁が浮いてしまってる。加藤嘉、殿山泰司、絵沢萌子ってところがちょい役で出てきてくれたのはうれしかった。


監督・脚本 神代辰巳
撮影 姫田真佐久
美術 横尾嘉良
出演 観世栄夫 / 荒砂ゆき / 渡辺督子 / 河原崎健三 / 加藤嘉 / 殿山泰司 / 絵沢萌子
★★★★



2002年07月08日(月)
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