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 フランソワ・トリュフォー『突然炎のごとく ジュールとジム』 (1961 仏)


 何が、『突然炎のごとく』なんかようわかりませんがね(苦笑) 原題の『Jules Et Jim』というのもそっけなさすぎ。何のこっちゃようわからんタイトル(^_^ゞ まぁ、フランス映画、それもヌーベル・バーグな代表作だから、勝手にしてくれたらエエんですけど。
 お話のプロットにしても、ほんま勝手にしてくれやモンで、こんなん耐えられん人にはどうしようもなくイジイジしてしまうであろう映画でありまする。そのイジイジを紹介しておくと、あぁイジイジ、誰が悪いねん? ♪〜だぁれのせいでもありゃしない、みんなおいらが悪いのさ...
 ジュール(オスカー・ウェルナー)とジム(アンリ・セール)の男の友情と申しましょうか、ジュリエット(ジャンヌ・モロー)に生涯を振り回される腐れ縁というほうがばっちり。「酒や賭け事で一生を棒に振る人もいる。ジュールとジムはたまたまそれがジュリエットだった。」(CinemaScape エピキュリアンさん)まさにその通りで、ボクは酒はあんまり飲まないし、博打は全く、株さえもやらない人だからして、ジャンヌ・モローがこうして目の前に現れて囁かれたらイチコロよ! ほんとジャンヌ・モローだったら、このジュールの立場にも、ジムの立場にもなってみせる。ただしジャンヌ・モローでなきゃイヤだ(爆死)
 ええーっと冗談ばっかり言うてるのはさておいといて、男というのは情けなく描かれておるねぇ。トリュフォー翁の場合はこれに限ったことでないけれど、男臭さプンプンのアンチテーゼとしてボクはこういうの好きよ。サクセスストーリーがなんぼのもんじゃい。どこまで原作通りか知らないけれど、この原作ってのも70いくつの爺ちゃんの処女作ってんだから、これ以降のトリュフォーの下敷きになったのかもしれない。

 やっぱりジャンヌ・モロー。あの顔されたら、あの目で見つめられたら、男はどうしようもなくヘロヘロ。髪の毛をたくしあげてうなじを出すシーンなんて、もうよだれが止まらんでしょ。上のVHSのジャケ写になってるシーンは、ジムへのあてつけにもう終わってしまってるジュールにジュリエットが迫っていくところだけれど、ここでのジュールの心境というのはむちゃ複雑だよ。でもジュリエットを自然に受け入れてしまう。受け入れてしまわざるを得ないでしょ。そうでなきゃ、男じゃない!と言い切ってしまうよ。
 思うに、ラブロマンスの映画の原点ともいうべきシーンだらけ。ラブロマンスはこう描けというべきお手本。セックス描写なんて全くないってのに、もう自分が恋愛してるような錯覚にとらわれてね、あんなキスをしてみたいぞ。
 

Jules Et Jim
監督・脚本 フランソワ・トリュフォー
原作 アンリ・ピエール・ロシェ
撮影 ラウール・クタール
音楽 ジョルジュ・ドルリュー
出演 ジャンヌ・モロー / オスカー・ウェルナー / アンリ・セール / マリー・デュボワ
★★★★☆




2002年07月15日(月)
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