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■ ▼ ナンニ・モレッティ『親愛なる日記』 (1994 仏,伊)
これは見てて何とも楽しくてたまらない。この軽妙さはどうよ、さすがラティーノってところかい。 まずはパート1「ヴェスパ」ではモレッティ自身が自分の愛車ヴェスパでローマの街を走り回る。これ、ボクもやりたぁ〜い。ボクの場合はヴェスパなんてオシャレなものでなくて泥まみれバハだけどね、そうしたら、ががががががっとブレた映像にせなアカンのでしょう(^_^ゞ ヴェスパなので当然映像はスムーズ、超長回しでいやほんとに自分でローマの路上観察をやってる気分に。集合住宅を年代とともに次々並べたてるのはまさにモレッティ流都市論。 さらにホンモノのジェニファー・ビールスをゲスト出演させて大笑いさせてくれるサービス精神。そうかと思うと、ジョン・マクノートンの『ヘンリー』をやってる映画館に入って、急に『ヘンリー』を称賛した評論家をやっつけに行っく「キレまくり」。そして、パゾリーニが殺害された現場に走って行こうと、この延々長回しの荒れた海岸沿いを走るのにキース・ジャレット「ケルンコンサート」がなんてどんぴしゃなのだ。ここが一番好きだな、最高! パート2「島めぐり」 パート3「医者めぐり」はパゾリーニに会いに行く、好きならばその殺害された現場に行くことが会いに行くという行為になるだろ。そんなシーンを見せつけられたら、つけたしのように思えてしまうんだけど、なかなかどうして。ストロンポリの火山のシーンではパゾリーニの『豚小屋』を思いだしてしまってたよ。そこでがしっと決めないで、ズッコケたこと(このズッコケはバラさないどこ)やらかしてくれる。しかしあの村長さんはどこかの長野県知事に似てないかい。皮肉のオンパレード それで「医者めふり」は実話も実話で、パート3に入った途端に16mmの荒れた映像になるのは実際にモレッティが映像日記を撮っていてそれをもってきたらしい。このパートはありがちな話といえばそうなんだけど、朝起きたらまず水を1杯飲めよ。
Caro Diario 製作 ナンニ・モレッティ / アンジェロ・バルバガッロ / ネラ・バンフィ 監督・脚本 ナンニ・モレッティ 撮影 ジュゼッペ・ランチ 音楽 ニコラ・ピオバーニ 出演 ナンニ・モレッティ / ジェニファー・ビールス / アレクサンドル・ロックウェル / カルロ・マッツァクラティ / レナート・カーペンティエリ
★★★★★
2002年09月02日(月)
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