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■ ▼ フランソワ・トリュフォー『黒衣の花嫁』 (1968 仏,伊)
まずはラストの終わらせ方ね、こういうの好き。だらだらだらだらだらと分かり切った予定調和を見せられることほどつまらないものはない。だから、この『黒衣の花嫁』のわかりきった結果を必要最小限でふいっと終わらせてしまうのには、ホッとするというか、さすがだねと思ってしまう。 さてと、問題のジャンヌ・モローだけど、はっきり言うとマイタイプじゃない。というか、女を武器に復讐を企てていくというには、ちょっと峠をすぎてしまっている辛さが。画家のファーガス(シャルル・デネ)なんて面と向かって「安心したまえ、君はタイプじゃない」なんて言い出したのには、思わず笑ってしまった。そのくせむきむきのコスチュームでモデルにしたてるのだから、あのむっちりにはボクはノンノン(^_^ゞ ところが、このファーガスとの絡みが一番凝っていて、むっちりをきれいにクリアしてしまっておつりが来る。殺っちまう方法というのもすぐに予想はたつんだけど、殺るぞ、殺るぞと見せかけて、あっさり殺ってしまってるのがいいよな。血がどびゅっどばっってのは下品だろ。血も流さず、へ?もう殺ってしまったのというのは上品でいいです。をっと、「安心したまえ、君はタイプじゃない」なんて、ジャンヌ・モロー姐御に傲岸不遜な言葉を吐いておきながら、しっかり自分でオカズをつくってる。わぁー、画家っていいな、自前のオカズ作れて(汁) それでジャンヌ・モローに脚組ませやがって、パンチラ期待させやがって。。。。あ、これはトリュフォーの趣味か(^_^ゞ 女囚サソリでは梶芽衣子がほとんどセリフをしゃべらずに通したように、ジャンヌ・モローが押し通す貫録。あ、梶芽衣子とジャンヌ・モローを比べたらアカンか。いえ、あのむっちり、それと乱れ始めた顎のライン、それでも、これはジャンヌ・モローじゃないとと思わせる貫録。これなのだね。きりっと見据えるこのお姐さんの前に男どもはごくふつう。ジャン・クロード・ブリアリはこれで、何か賞をもらったらしいけれど、別にどうってこともないよなぁ。 んで、ヒチコック大好きトリュフォーではあるけれど、これってトリュフォーでなかったら、火サスになってしまってたんだろなぁ。
La Mariee Etait En Noir 監督 フランソワ・トリュフォー 脚本 フランソワ・トリュフォー / ジャン・ルイ・リシャール 原作 ウィリアム・アイリッシュ 撮影 ラウール・クタール 音楽 バーナード・ハーマン 出演 ジャンヌ・モロー / ジャン・クロード・ブリアリ / ミシェル・ブーケ / シャルル・デネ / クロード・リッシュ
★★★★
2002年10月03日(木)
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