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 チャン・イーモウ『キープ・クール』 (1997 中) ★★★★★

 ゑっ、これがかの『紅いコーリャン』のチャン・イーモウ(張藝謀)と腰抜かす。こういうふうに肩の力を抜いて作れてこそ、巨匠と呼ばれる所以でしょ。いや、こういうふうに作れてこそ巨匠なんだね。いくら肩の力を抜いて、といっても、非常に挑戦的で、観る側を挑発してくる。決して、オレはこんなこともできんだぞーというアフォなレベルじゃないのです。これ、適当にネタバラシしても、これから観るのに差し障りがあるはずがないので、がんがんいっときます。


 露天で本屋をやってるシャオ(チアン・ウェン)、こいつどことなくボクのネットポン友のチキに似てます(笑) これがアンホン(チュイ・イン)にふられましたです、あ、はい。このチュイ・インというのはモデル出身だけあって、ばりスレンダ−。そしていきなりプリプリの超極ミニで登場。そして天安門広場の前を自転車で颯爽と走るんだから、文化大革命って何やってんてなもん。このシーン入れただけでもチャン・イーモウはすごいのだよ。
 あ、それでね、我らがチキじゃなかったシャオは、もっぺん考え直してくれぇーと泣きつく姿は100%ストーカー。アンホンが住む北京の高層住宅の下で、大声で「アンホーン」と叫ぶ。叫ぶのに疲れたら、そこらのおっさん捕まえて、金やるから代わりにアンホンを呼びだしてくれと。しまいにゃ、失業者(どこも世の中不景気(-.-;) 1997の中国ですが)捕まえてきて叫ばせる。当然、上階から水ぶちまけられるわ、もうこのあたり爆笑の連続。
 さて、イケイケ姉ちゃんのアンホンは、チキちゃんから乗り換えたのが、ヤクザ同然の劉。チキやんのあまりのしつこさに、劉はチキやんを、あ、シャオやんでした、シャオやんをぼこぼこに殴る蹴る。あ、あわれー、シャオやん。そこに現れるのが、チャンやん(リー・パオティエン)。たまたまそのポコられている現場を通りかかったために、手にしていたノートパソコンがぐちゃぐちゃに。そのノートパソコンを弁償してくれとシャオやんに迫るのだが、シャオやんはそんなことより、ポコられまくって、なんとか劉に仕返しすることしか考えてない。あのごっつい中華包丁を手に、オレを殴った劉の右手をぶった切ってやると一人殴り込みをかけるあたり「健さんっ!」
 あえなくシャオやんは警察に逮捕されたのでありました。
 ごめんねぇ〜、シャオ〜と、アンホンすりすり・・・・のところにまたしても現れたおじゃまんが=チャンやん、オレが劉と示談してやると。こうして、愛よ、再度は。。。夢と消え去って、チキやんは、ちゃう、シャオやんは、それでも劉の右手ぶった切ってやるるる。
 あー、シャオやんとチャンやんのレストラン(笑)での延々続く謀議のシーンは最高〜〜っ!
「この豚足、右足だろうか、左足だろうか」
「たくさんの豚を一緒に煮てる 会ったこともない豚が一つ皿に」←う〜む、哲学的だ
「どんな豚でも右足と左足があるだろ」←う〜む、これもまさしく哲学だ
「この皿に限っていうと、どっちも左足だ」
「い〜んや、どっちも右足だ そのために豚足を注文したのだ」
と、劉の右手に執念を燃やすシャオやんのでありますた。
こうして原題『有話好好説』は崩れていき、ついには、な、なんとチャンやんのほうが逆上炎上、

 (\-_-)\ ┳━┳ (ノ ̄□ ̄)ノ ~┻━┻ (←ちゃぶ台返し)

 これくらいにしといたろ。
 絶対に観ろ!

有話好好説
監督 チャン・イーモウ
原作・脚本 シュー・ピン
撮影 リュイ・ユエ
音楽 ザン・ティエンシュオ
出演 チアン・ウェン / リー・パオティエン / チュイ・イン / チャン・イーモウ / グォ・ヨウ / チャオ・ベンシャン / リー・シュエチェン

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2003年12月01日(月)
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