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■ グレッグ・アラキ『途方に暮れる三人の夜』 (1987/米) ★
ビデオ・クリエイターのアリーシャ(ダーシー・マルタ)、サウンドエディターのデヴィッド(マーク・ハウエル)、それとフォトグラファーのクレイグ(ジョン・ラック)。はい、あえて職業をすべてヨコモジにしておきました。要するにオシャレっぽい設定なのだ。 この3人がどういう関係かというと、アリーシャとクレイグは恋人同士で同棲中。それからアリーシャとデヴィッドは10年来の親友で夜中の呼び出しもおっけー。クレイグはそのようなアリーシャとデヴィッドの関係にもヤキモチを妬くわけでないのは、デヴィッドはゲイだったから。 で、事件はデヴィッドがクレイグに惚れたことで三角関係になってしまうのであった。と、これってヤオイじゃねぇのか。まさにレディコミそのものだろうがぁぁ。あ、レディコミが良くないってわけぢゃないのですが、かなり安直。そしてだらだらだらだらだらだら・・・・・、エエ加減にいたせ。さすが、ラブロマンスもの(ゲイも含めて)に寛大なボクでも辟易。 えーっとですね、この物語そのものは1時間半の映画にとってありがちで、単純といえば単純なんだけれど、連中が内面を吐露しすぎなんだね。そのくせだら〜っとした日常、そしてヨコミジ職業。ちっとイヤミに過ぎるのであります。クリエイターなんてそんなもんかねぇ。いや、駆け出しのクリエイターの日常って、こんなもんなんですがね。だからいつまでたっても駆け出しの域から抜け出せないのだ。うじうじうじうじ喋りあってる閑がありすぎなんだよ。傷つけあって傷を舐めあうのにもほどがある。 そして何よりもつまらなくさせているのが、映像そのもの。ざらついた荒れたモノクロ映像に、ノイズを意識させる音。照明による影の多用。一瞬このような音も含めた映像に騙されはするけれど、全編これでもって行けるわけないだろ。ええとこ30分でつな。全体に作りすぎなんだよ。 そこへもってきて、ゴダールやジャームッシュへのオマージュかなんだか知らんけれど、そのような名前が飛びだしてくるのは白けてしまうのだ。親が『勝手にしやがれ』を見ながらボクをつくったから。。。なんて、アホかと思ってしまう。 いくら500万円($5000)の低予算の自主製作とはいえ、卒業製作じゃないんだから。
Three Bewildered People in the Night 監督・脚本・撮影 グレッグ・アラキ 出演 ダーシー・マルタ / マーク・ハウエル / ジョン・ラック
2004年01月11日(日)
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