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■ パトリス・シェロー『インティマシー / 親密』(2000 仏,英,独,スペイン) ★★★
わぁー、クレアの友だちのベティー演ってるの、マリアンヌ・フェイスフルやったんや。おばさんになってしもてからに。 ジェイ(マーク・ライランス)とクレイ(ケリー・フォックス)は、いわゆるセフレだね。お互いがナニモノであるかを隠したままでセックスだけの関係から、やがてその関係だけで終わらなくなっていく。それを克明に描いていこうとしてるんだけれど、はて、これでいいのかという疑問が残ってしまう。単なるひとつのケースに過ぎないんじゃないか。だからといって、この映画に普遍性を求めてるわけじゃないけれど、どうもしっくり来ないんだよねぇ。この映画を見て、愛がどうだとか感じる人もいるんだろうけれど、愛だなんて持ち出されるとね。 ジェイもクレイも若くはないです。お互い子持ちだしね。ジェイのほうは二児の父で、嫁子をおいて家を出ている。一方、クレイのほうは、結婚をして、家庭もあり、一児の母であり、そして演劇にのめりこんでいる。ところで、そのお芝居がテネシー・ウィリアムズの『ガラスの動物園』ってのも意味ありげなら、イプセンの『人形の家』にいたってはあからさまで、あまりにストレートすぎるわなぁ。もっと劇中劇っぽく示されるのならまだしもね。 それと、なんで演劇なんだという理由はなくて(示されなくて)、日本のようにカルチャーセンターでもええわけでしょ。そしてどういうわけだか、ひょんなことからジェイとセフレになった。ようある話ちゃうのん。そして二人して、多分40そこそこでしょ。ある意味、一番激しいのだよ(^_^;) 20代あたりから見ると、意味を持たせないとおさまらないのかなぁ。それはそれでいいと思うのは、ボクが歳くったせいなのか、開き直りなのか。 さてさて、問題のセックスシーンですが、これはかなり濃厚です。ボカシは入ってるけれど、あっちではモロ見えなのか。きっちりしっかりくわえちゃってるよな。が、それもふーんといった程度。けっこうきめ細かく作られてはいるけれど。あ、それとジェイの勤めるバーのバーテンのイアンとか、ヴィクターだとか、ゲイをにおわせてんのか、なんか、ようわからんかった。退屈はしないまでも、なんでベルリンの金熊賞なん?ってところ。
INTIMACY 監督 パトリス・シェロー 脚本 アンヌ=ルイズ・トリヴィディク / パトリス・シェロー 原作 ハニフ・クレイシ 撮影 エリック・ゴティエ 美術 ヘイデン・グリフィン 音楽 エリック・ヌヴー 出演 マーク・ライランス / ケリー・フォックス / ティモシー・スポール / アリステア・ガルブレイス / マリアンヌ・フェイスフル
2004年06月25日(金)
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